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2.差別化戦略

 差別化戦略は、コスト・リーダシップ戦略と同様に、業界全体がターゲットの戦略です。顧客が価格以外の差別化で商品を選ばせる戦略です。品質、ブランド、イメージだけではなく、サービスの善し悪し等も含まれます。
 このような差別化戦略の例として、化粧品業界における、美容液等があげられます。新規参入の化粧品会社は、価格競争はせずに、肌に浸透し易い「ナノ粒子」などで差別化をはかる戦略で成功しているケースがあります。また、既存のブランドに対して「高級」イメージで差別化を図る場合もあります。
 更に、差別化戦略の重要なポイントは、その差別化の要因を常にプラッシュ・アップしないとライバルに真似をされ、近未来に競争優位性がなくなるリスクです。コストが嵩みます。


3.集中戦略
 
 「集中戦略」は、「コスト・リーダーシップ戦略」や、「差別化戦略」が業界全体を対象としているのに対し、市場や商品、ないし顧客など、一定の領域に特化します。

 大企業に対抗するのに経営資源の乏しい中小企業の戦略としては、集中戦略が効果的です。集中戦略は、特定の領域でコスト優位性をはかるコスト集中戦略と、品質等での差別化を図る差別化集中戦略に分かれます。
 
 この分析メリットは、競争優位性が「コスト」を起因とするのか、「差別化」にあるのかとの解答を与えてくれる点です。

4.結論

 差別化と云うと、一般的に競争優位性というと「品質」「付加価値」「サービス」等の差別化に目を奪われがちです。しかし、コスト削減を無視した差別化は、経験的に中小企業では成功しません。ただ「差別化戦略」においても、なおコスト削減戦略は、劇的な「差別化」になりえることも忘れてはいけません。
 つまり、中小企業の事業戦略では、差別化と、コスト削減の併用が望ましく、企業の競争優位性とは、コスト削減を大きな軸として、その上で徹底したコスト削減を行うのかそれとも品質等での差別化を行うのかという戦略決定を伴います。

                     
                    M.E.Porter教授の「競争優位」の基本戦略
        
        横軸は、低コストと、顧客の要求する特異性
  縦軸は、業界全体と、特定分野に分けて分析します。
        低コスト
      顧客要求の特異性
 業界全体  
  1.コスト・リーダーシップ戦略 

  2.差別化戦略 
特定分野   
  3.コスト集中戦略

  4.差別化集中戦略 

◆競争優位を築くための戦略  (E.A.Peter)

 競争優位性についての有名な考え方に、のPorter教授(ハーバード・ビジネス・スクール)の「競争優位性」についての論文があります。Porter教授は、企業の競争優位を築く基本戦略として、「コスト・リーダーシップ戦略」「差別化戦略」「集中戦略」の3戦略を挙げています。

1.コスト・リーダーシップ戦略

 E.A.Porter教授(ハーバード大学)は、このコスト・リーダーシップ戦略を極めて重要と解説しています。他社よりもコストを下げて競争優位を築くという訳です。この戦略をとるためには、当該事業への早期参入、赤字覚悟のシェア拡大、累積生産量増加に伴う「経験曲線効果」による「コストダウン」や「規模の経済性」を狙うことになります

 この戦略は、価格以外の差別化が難しい商品・サービス(以下商品と云う)に適しています。一般論としてはポピュラーな商品の「薄利多売」です。
 例えば、中小企業の会計サービスです。税理士サービス市場を考えてみましょう。会計の決算業務は会社なら会社法で「否応なく、強制される作業」なので、誰がやっても大差のない差別化が難しい領域の仕事です。このような商品に対する各社の最近の戦略は、今では多くの会計事務所が、謂わば「バカチョン」の会計ソフトを使って、シェアを拡大し、累積サービス件数(量)を増やすことによるコスト削減を図っています。一つのコスト・リーダーシップ戦略です。

 会計サービスに限らず、「どもの商品でも同じ」と云う感じの商品に共通の戦略です。業界の広い市場を対象としますので、大企業も参入しやすい「薄利多売」を当て込んだ「価格破壊」に通じやすい商品が対象になります。低価格帯の大衆向け焼酎、天然水、衣類(下着など)もその一つと云えるでしょう。

 この「価格破壊」戦略に通じる「コスト・リーダーシップ戦略」を学習していると、「いや、やはり『差別化』が必須だ」とか、「品質・ブランド化が大切だ」なのと意見が当然のように沸き上がってきます。
 ◆事業戦略
 経営戦略に関して「全社戦略」との対比で「事業戦略」という領域の戦略が存在します。全社戦略が企業内の限られた経営資源の効率的活用を考えるのに対して、事業戦略では、全社戦略のなかで採るべきセグメント戦略として、浮かび上がったターゲットの事業分野に関しての戦略を考えます。事業戦略として戦いを挑むには、変化する市場環境のなかで、ライバルとの「競争優位性」の獲得と持続が重要な論点です。以下、事業計戦略領域の基本的な戦略を紹介します。
ポーター教授の競争優位理論は、コスト節約の理論です。
M.E.ポーター教授の 競争優位の基本戦略
経営計画で、重要な事業分野ごとのセグメント戦略として、御社の目的とする「事業分野」の市場環境において、ライバルとの競争優位性を保つ基本戦略です

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